高校クラス会でのあいさつ
美容研究家 〇〇□□
皆さん、本当にお久しぶりです。〇〇□□です。
今日はなんだか遠い青春の日に戻ったような気分で、いささか軽い興奮を覚えております。
実は私、高校卒業以来、クラス会に出席するのは不義理ながら今回が初めてで、先程から皆さんのお顔をひとしきり懐かしく拝見致しております。
十年もご無沙汰ですからきっと皆さんお変わりだろうと、期待と不安の半々で参ったのですが、女性としての魅力を加えてはいても、皆さんやはりどこかに学生
時代の面影が残っていて、ほっと致しました。
受付でいただいた名簿を見ますと、ほとんどの方が姓も変わって、お子さんをお持ちの方も多いようで、不肖いまだ独り身の私としては、ちょっと肩身が狭いよ
うな気もしております。
現在私は、美容、特にヘア関係の物書きとして働いています。仕事柄、いろいろな人に会えるので楽しいのですが、高校時代そのままののんびり屋でして、△△
さんの付けてくださった「〇〇」というニックネームはまだまだ生きております。
ところで先日、高校の近くを歩いていましたら、国語の熊谷先生にばったりお会いしたんです。
相変わらずの黒縁の眼鏡をかけていらして、大きな声で話す癖も昔のままで、とてもお元気の様子でした。
学校にも寄せてもらいましたが、設備はグンとよくなっています。でも教室をのぞくとタイムマシンに乗って高校時代に戻ったみたいで、ひとときの郷愁に浸っ
て参りました。
皆さんは中庭の○○の木、覚えていらっしゃるでしょう。あの頃、そうですね、私の背丈より少し高いぐらいでした。その○○の木がもう見上げるほどに成長し
て、見事な枝ぶりを見せているんです。
若い若いと思っていましたのに、その木を見て歳月の流れを感じさせられてしまいました。
私たちの人生はまだまだこれからなんですけれど、高校時代の友は生涯の友とよく言われます。
お互い励まし合っていくために、クラス会だけは、本当にいっまでも続いてほしいと思います。
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