会長のあいさつ

 

 本日は年に一度の同窓会開催のはこびとなりましたが、ことのほか天候にもめぐまれ、まことに同慶の至

りであります。

  私たちの同窓会は、毎年8月の夏休みを利用て、母校の講堂を拝借して行なっておりますが、早いものでもう43回を数えるにいたりました。戦前戦後の○年間 のブランクはありましたが、通算50年の長きにわたってこの同窓会はつづけられたことになります。これは、当市のように、古い城下町で、かつ戦災をまぬが れ、商業都市としても比較的無事平穏に生活できることが、この同窓会をかくも長らく継続させ、発展させてきたのだと思います。同時に、この地に生まれ、育 ち、生活することのできるとうとさをも、しみじみと感じる次第です。おそらく、幾人かの方は、父親はおろか、おじいさん、おばあさんまで、同じ窓で学んで いる、ということになりましょう。

  英国の古い学校で、4代も5代も引きつづいて同じ学校に学び、その誇りを永久に記念するために、教室の壁に姓名をきざみつけているところがあるそうです が、わが母校でも、壁にきざみつけることはなくても親子孫3代の長きにわたる誇りは、私たちがひとしく思うところであります。と同時に、幾多の先輩たちが 築きあげた伝統と校風は、ろ過されながらも受けつがれてゆくことを考えますならば、お互いに卒業生の責任の重大なりといえましょう。本日は、そういう意味 からも、私たち同窓生一同、かみしもをぬいで、新旧のとりどり自由な話し合いをしてくださるようお願いいたします。

  なお、最後にひとことみなさんにお願いしたいことは、最近出席する方の顔ぶれが、だいたい決まっているということで、非常にさびしく思っております。なに ぶん年に一回のことでもありますし、来年からは、できるだけお近くの方々をお誘い合わせて、ご出席くださいますようお願いする次第です。

多分ご出席のない方は、顔を合わせ旧交をあたためあうという、私たちの趣旨がまだ浸透していないためであろうかと思われますが…‥・。

 では、別にたいしたご馳走もありませんが、時間の許すかぎりごゆっくりご笑談ください。

 簡単ながら、これをもちまして私のごあいさつを終わらせていただきます。

 それでは皆さん乾杯しようではありませんか。

 おめでとう!


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