皆さま、本日はおめでとうございます。栄美子さん、山口君おめでとう。ご出席の皆さま方もご存知のように、栄美子さんと山口君のおつき合い、恋愛時代はずいぶん長いものでした。はたのわたくし達が気をもむくらいでした。しかし愛すれば愛するほど、かえって、なかなか結婚に踏み切れませんと、山口君からうかがったことがありました。

 その時、愛ということばが、今日ではあまりにも簡単に使われすぎていることを反省させられました。山口君も栄美子さんも、二人の愛をじっと見つめておられたのです。愛ということばの重さを、確かめ合われていたのですが、それはまた二人の愛をさらに高いもの、確かなものに育てられ、はぐくまれていたのです。ことばはだれでも口にすることができます。しかし、心のことばをいえる人は、この世に多くはありません。

 山口君、栄美子さんは、そんな人です。すでに妻をめとっている私にも、これからの同僚たちにも、山口君と栄美子さんは、真実なものを示し、真実であろうとつとめる姿を、尊さを教えてくれたのです。

 しかし、これほどまでに真実な山口君も栄美子さんも、この現実の世の中、喜びと悲しみが背中合わせに住んでいる人間の現実の中に生きねばならないのです。この雨風の中に毎日を築かねばならないのです。この点につきましては、山口君の逞しい肩、鋼のような腕があり、栄美子さんを十分抱きしめる厚い胸があります。また、どんなときにも山口君の心を温かく迎えてくれる栄美子さんの深い愛情があります。

 お二人の姿は、わたくしには、冬空に真白にそびえる厳しい山のように、清純にして、崇高であり、毅然としたものに見えます。このようなお二人を、私たちは心からおよろこび申し上げます。

 本日は、ご丁重なお招きをいただき、このようにお祝いのことばをのべさせていただきまして、厚く御礼申し上げます。


もはや山形の文化!! 中華そば処琴平荘のあっさり中華をご自宅で!

スピーチ例に戻る