3/14 矢島ナイター

 気温が高すぎて、とうとう雪がシャーベットに。しかしその割にはスピードが出る。ワックスに0度〜6度というのを塗ったのが功を奏したのか、それとも雪そのものが滑りやすかったのか、いずれにしろ、柔雪にしてはきちんと滑ることができた。

 今日は中学生と一緒に滑ったので、自分の練習はほとんどしなかったが、その中学生の子の滑りを見ていて、人の振りみて・・ではないが、色々考えさせられた。彼は去年までそこそこ滑っていたのだが、今年はさすがに受験生ということで、一年のブランクを空けたのだった。そうしたらば、やはり滑り出してみると、体の軸がバラバラ。よく初心者に見かける、フロント・バックサイドとも、体が"く"の字状態になってしまった。ヒザのクッションを使わないと、どうしても小さなギャップなどで、バランスを崩すことになる。その点をくどいほど教えた結果、やはりカンの戻りは早く、何回か滑るうちに、しっかりひざの曲がった、重心の落ち着いた格好になってきた。

 彼は、板がズレることに関心を持ち、どうすればズレないで滑れるのか聞いてきた。要するにドリフトからカーヴィングへの移行だ。言葉で説明するより、体で現した方が百倍早いので、私も今まで長年かけてつちかってきた(大げさである)練習法を伝授する。もうカーヴィングを完璧にマスターしている人は、ここから読まなくてもいいと思いますが、まずドリフトからカーヴィングの切り替えで最も大事なことは、上体のバランス感覚だと思われます。カーヴィングは、ドリフトのように雪面を後ろ足で押しながらターンするのではないですから、両足均等に加重して、いかに体軸を意識しながら、視線を進行方向に誘導して、頼りないエッジ感覚を保つかです(初めの頃はですよ)。これを手っ取り早くモノにするには、私の場合、直滑降からの山まわり、谷まわりを練習したものでした。つまりフロントと、バックと両方の練習ですね。連続ターンができるようになってから、この練習を再びした場合、いかに自分のボードがずれるか、よくわかりますよ。またバランス感覚のリセットにもなります。ある程度滑れるようなると、どうしても自分なりの癖がつきますからね。それを矯正する意味でもこの練習は、初心者にも、中級・上級者にとっても、とてもいい練習法だと思います。またカーヴマンカップの、180度ターンの練習にもなりますね。(笑)なお、自分の後から、滑ったトラックを確認してくれる人がいると、Betterですね。ターンの始動部分と、仕上げ部分ではキレイにカーヴしてるのに、肝心のターン中心では、ズレズレなんてなってると、カーヴィングではありませんものね。(このようなターンを三日月ターンという人もいますが)

 とにかくカーヴィングで、スパスパとゲレンデを切りたい人は、一度お試しあれ。またその時は、決してショートターンなどせず、ロングターンの練習も兼ねることを強くお奨めします。どっちが難しいかって言ったら、比較にならないくらい、ロングターンのカーヴィングの方が難しいんだから。すみません、今回は前号の予告とは違う内容になってしまいました・・・

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